街で見かけた、自分にない感情を持った人
いろんな人がいることを受け止めるために書き記します。
そんなに容姿の良くない就活生のカップルのイチャつきを、竹林と言うほどでもない竹の隙間から、羨みだかなんだかよく分からない表情で、仁王立ちで手を後ろに組んで見つめていた警備員さん。
はて、なんの感情だったのだろう。ほんとによく分からないが、自分の知っている表情でいうとそれは、
〈恋敵に負けてハンカチを噛み「キー」と言いたい気持ちを抑えている人〉に近い気がした。
駐輪所から自転車に乗り出てくる男の子と、“このままだとぶつかってしまう”という状況で、
片手を男の子の前にパーにして出し、「ちょっと待て」というジェスチャーをしながら歩き去った、白髪ロン毛のおじさん。
その冷静な姿に、特に何も思うところはなかった。